Zoomでミーティングを主催するとき、「待機室の設定はどこでするのか?」「ミーティング中でも変更できるの?」と疑問に思ったことはありませんか?
Zoomの待機室は、参加者の入室をコントロールし、ミーティングを安全に運営するための大切なセキュリティ機能です。
一度設定しておけば安心ですが、どのタイミングで有効化できるのか、細かな設定の違いが分かりづらいと感じる方も多いようです。
この記事では、次のポイントを順を追って解説します。
- Zoom待機室の有効化と詳細な設定
- ミーティングごとの設定・確認する手順
- ミーティング中に役立つ通知や参加者移動などの操作方法
これから待機室を活用したい方も、設定を見直したい方も、自分のミーティングに合った設定と使い方を整理できる内容になっています。
ホストとして自信をもって参加者を迎えられるように、ポイントを押さえていきましょう。
📌Zoom待機室とは?(基本編)についてはこちらの記事をご覧ください。
Zoomの待機室を有効化する
Zoomの待機室機能を使うためには、まず待機室の設定を「有効化(オンにする)」する必要があります。
この設定をしておくことで、自分が主催するミーティングで待機室を使うかどうかを選択できるようになります。
ここでは、Zoomの設定画面から待機室を有効化する方法をご紹介します。
📌待機室の利用条件についてはこちらを参考にしてください。
→待機室の利用
待機室を有効化する手順(Web設定)
Zoomの待機室は、Zoom公式サイト(Webポータル)の設定画面から有効化できます。
アプリからではなく、ブラウザで設定を行う点に注意してください。
- Zoomウェブポータルにアクセスし、サインインする
- 画面左側のメニューから[設定]をクリック
- 検索窓に「待機室」と入力

- 「待機室」のトグルをON(青色)で有効化を確認する

これでZoomの待機室機能が有効化され、ミーティング毎に待機室のON/OFFの設定を選択できるようになります。
待機室のオプションを設定する
待機室を有効化したら、「待機室のオプション」から細かな動作を設定をしていきます。
ミーティングの目的やセキュリティレベルに合わせて、設定を調整をしておきましょう。
待機室のオプション設定は次の手順で行います。
- Zoomウェブポータルの「待機室」の下にある「待機室のオプション」内の「オプションを編集」をクリックする

- オプション内の項目を設定していく
オプション内の設定項目の詳細は次に解説します。
待機室に配置するユーザーを選択する
待機室に配置する参加者を設定するときは次の中から選択します。

| 選択肢 | 内容 | 主な使い方 |
|---|---|---|
| 全員 | すべての参加者が待機室に入る | 講座・打ち合わせ・外部ゲストを含む会議に最適 |
| アカウント外のユーザー | 同じZoomアカウントに属していない人のみ待機室に入る | 社内メンバーは直接入室、外部ゲストは待機室で待機。 |
| アカウント外および 許可済みドメイン以外のユーザー | 特定のドメイン(例@○○.co.jp)を登録すれば、そのドメイン内の人のみ待機室をスキップできる | 教育機関・企業など、特定ドメインの利用者を区別したい場合 |
| ミーティングに 招待されていないユーザー | 招待されていない人のみ待機室に入る | 招待制の打ち合わせや限られたセッションでの利用に便利 |
参加者パネルでの並び順
ミーティング入室後の参加者パネルの並び順のルールを選択できます。

- 参加順(デフォルト): 待機室に入った順番に並びます。入室許可の順番を把握しやすい設定です。
- アルファベット順:名前順で整列します。参加者数が多い場合に便利です。
その他のオプション
そのほかの待機室の設定項目は次の通りです。
ミーティングの運用に合わせて、待機室の下記項目の設定にチェックを入れましょう。

- ホストまたは共同ホストによりミーティング中に招待されたユーザーは待機室をバイパスする
→ミーティング 途中で招待リンクを送った参加者の入室時に待機室をカットし、すぐに入室させたいときに使う
- 待機室の参加者がホストと共同ホストに返信することを許可する
→待機室にいる参加者がホスト、共同ホストのチャットメッセージに返信をできるようにする - ホストおよび共同ホストが不在の場合
ホストおよび共同ホストが退室した際に参加者を自動的に待機室へ戻す設定ができる- ホストが予期せずミーティングから抜けた場合に参加者を待機室に移動する
- ミーティング中にホストが退出した場合、参加者を待機室に移動する
ミーティングごとに待機室を設定・確認する
待機室の有効化が済んだら、次はミーティングごとに「待機室のON/OFFにする設定」を行いましょう。
ミーティングごとの待機室のON/OFFの設定は、Zoomのスケジュール作成で行います。
ここからは、ミーティングごとに待機室を設定・確認する方法について解説します。
ミーティング作成時に待機室をオンにする
待機室をONにしたいミーティングでは次の手順で設定を行っていきます。
手順(PCアプリの場合)
- Zoomデスクトップアプリを起動し、サインインする
- [ホーム]画面の「スケジュール作成」ボタンをクリック

- スケジュール作成の必要項目を入力する
- [セキュリティ]項目の「待機室」にチェックを入れる

- 必要に応じて「パスコード」など他のセキュリティ項目も確認する
- 設定が完了したら、「保存」をクリックする
これで、設定したミーティングでは参加者が自動的に待機室に入り、 ホストの許可後に入室できるようになります。
待機室を無効化(オフ)にしたい場合の手順
通常は待機室をONにしておくことで、安全にミーティングを運営できます。
ただし、参加者が限られている打ち合わせや、入退室をスムーズにしたい場面では、ミーティングごとに待機室を使わない設定にすることも可能です。
ここでは、
- ミーティング作成時に待機室を無効にする方法
- すでに作成済みのミーティングを編集して待機室をオフにする方法
の2パターンを紹介します。
ミーティング作成時にオフにする方法
ミーティングを作成するときにあらかじめ待機室をOFFにしておく方法は次の通りです。
手順(PCアプリの場合)
- Zoomデスクトップアプリを起動、サインインする
- [ホーム]画面の「スケジュール作成」をクリック
- ミーティング作成画面の 必要項目を入力
- [セキュリティ] 項目の「待機室」 のチェックを外す
- パスコード、または「認証された~」のいづれか、または両方を設定し、[保存] をクリック

この設定をしておくと、参加者は待機室を経由せず、ミーティング開始と同時にメインルームへ入室できます。
すでに作成したミーティングを編集して待機室を無効にする方法
すでにスケジュール済みのミーティングでも、開催前であれば待機室の設定を変更できます。
次の手順で編集画面の「待機室」のチェックを外して保存します。
- Zoomデスクトップアプリを起動
- 画面上部の [ミーティング] または[カレンダー]タブをクリック
- 待機室をオフにしたいミーティングタイトルの右(…)をクリック
- [編集]をクリック

- 「セキュリティ」 の項目の 「待機室」 のチェックを外す
- 待機室以外のセキュリティ項目、一つ以上にチェックを入れる

- [保存] をクリックして完了

💡ここはとても重要です!
待機室を無効(OFF)にする場合は、代わりにセキュリティを「パスコード」または「認証されているユーザーのみ参加可能」の一つ以上を設定する必要があります。
これらの設定がないと、Zoomではミーティングのスケジュールを作成できません。
📌Zoomミーティングのセキュリティ、「パスコード」についてはこちらの記事を参考にしてください。
ミーティング中の待機室操作と便利な設定
ミーティングが進行中でも、ホストは待機室を柔軟に操作できます。
たとえば、ミーティング途中から待機室をONにしたり、特定の参加者を一時的に待機させたりすることが可能です。
また、参加者が待機室に入った際の通知設定や、待機室の参加者に向けてチャットで連絡を取ることもできます。
これらをうまく使い分けることで、ミーティングの安全性を保ちながらスムーズに進行できるようになります。
ここでは、ミーティング中にホストが使える待機室の操作方法と便利な設定を順に解説します。
ミーティング中に待機室をOFFからONに切り替える
ミーティングをスケジュールした時点で待機室をONにしていなかった場合でも、ミーティング進行中に設定を変更して待機室を有効にすることができます。
この操作を行うと、それ以降に新しく参加する人は自動的に待機室で待機し、ホストが入室を許可するまでミーティングルームには入れなくなります。
手順(PCアプリの場合)
- 画面下部のミーティングコントロールから「ホストツール」アイコンをクリック

- メニュー内の「待機室を有効にする」にチェックを入れる

これで設定完了です。
途中から入る参加者だけが対象となるため、すでに入室している人には影響しません。
💡 運用のヒント
- 招待リンクが外部に共有された場合など、途中からセキュリティを高めたいときに有効です。
- 一度オンにすると、ミーティング中にオフへ戻すことはできません(Zoomの仕様による制限です)
待機室に入った参加者を入室させる
参加者が待機室に入ると、ホストの画面上部にポップアップ通知が表示されます。

このポップアップで入室許可をする方法もありますが、参加者一覧で入室許可を出す方法もあります。
ホストは状況に応じて、入室許可の操作を行います。
入室を許可する方法
- 画面下部のコントロールバーから [参加者] をクリック
- 「待機室」タブに表示されたリストから、入室許可を行う
- 個別に入室させたい参加者名の横にある [許可] をクリック
- 全員をまとめて一括で入室させたい場合は、[全員の入室を許可] をクリックする


💡 運用のヒント:待機室でチャットを送る
参加者の名前がわからないなど入室許可を迷う参加者がいる場合は、待機室にいる個人に対してチャットを送ることができます。
たとえば「お名前を確認させてください」「もう少しお待ちください」などのメッセージを送ることで、スムーズにやり取りができます。
📌 待機室にいる参加者にチャットメッセージを送る詳しい手順はこちらの記事を参考にしてください。
特定の参加者を待機室に移動する
ミーティング中に、特定の参加者を一時的に待機室へ移動させることができます。
マナー違反や音声トラブルなど、対応が必要なときに一度ミーティングルームから外して、後で再度入室させるといった運用が可能です。
操作手順(PCアプリの場合)
- 画面下部のミーティングコントロールの [参加者]をクリック
- 移動させたい参加者の名前にカーソルを合わせ、[詳細(…)] をクリック
- 表示されるメニューから [待機室に配置] を選択する

これで、その参加者はミーティングから一時的に退出し、ホストが許可するまで待機室にとどまります。
運用のヒント:「削除」との違い
「削除」を選ぶと、その参加者は完全にミーティングから追放され、再度入室することはできません。
一方、「待機室に移動」はホストが許可を出せば再入室が可能なため、トラブル対応や進行調整に柔軟に使えます。
待機室に参加者が入ったときの通知設定
誰かが待機室に入ったときに、すぐに気づけるよう通知をオンにしておくと便利です。
Zoomでは、待機室への入室を サウンド(通知音) と 画面上の表示 の両方で確認できます。
デフォルトの設定はZoomウェブポータルで行います。
- Zoomウェブポータルにアクセスし、サインインする
- 左メニューの [設定] を開き、検索窓に「通知」と入力

- 「誰かが参加するときまたは退出するときにサウンドで通知する」のトグルをON(青)にする
- 「以下に対してサウンドを再生:」で「全員」か「ホストと共同ホストのみ」のいづれかにチェックを入れる(※ホストと共同ホストのみにチェックを推奨)

この設定を有効にすると、参加者が待機室に入るたびに「ピンポン」という音が鳴ります。
複数人で共同ホストをしている場合でも、誰が操作しても同じように通知が届くため、入室の見逃しを防げます
💡運用のヒント
常に入退室の通知音が鳴るのが気になる場合は、状況に応じてオン/オフを切り替えるとよいでしょう。
オフにする方法は、参加者一覧の下部、(…)をクリック、「参加または退出時にサウンドを再生する」のチェックを外します。

待機室のカスタマイズ方法(有料プランのみ)
Zoomでは、待機室の表示をメッセージや動画などオリジナルの案内に変更することができます。
たとえば、講座名や会社ロゴ、開始までの案内動画などを表示しておくと参加者に安心感を与えるだけでなく、ブランドイメージの演出にもつながります。
条件:Zoom有料プランのみ
📌 Zoomでオリジナルの待機室を設置する詳しい手順はこちらの記事で解説しています。
待機室設定のトラブルと確認ポイント
待機室を設定をしたのに「参加者がすぐ入ってきてしまう」と感じる場合、実際にはZoomの不具合ではなく、設定の反映や保存方法に原因があることが多いです。
ここでは、よくある質問と確認ポイントをQ&A形式で整理します。
-
「待機室をオンにしているのに、なぜ参加者が直接入ってくるの?」
-
ミーティング中に参加者が待機室を通らず入室してしまう場合、「待機室の設定がミーティング中に有効になっていない」可能性があります。
ミーティングをスケジュールした時点で待機室をオンにしていなかった場合は、開催中でも次の操作で有効化できます。
《ミーティング中に待機室をONにする手順(PCの場合)》
- Zoom画面下部の「ホストツール」をクリック
- メニュー内の「待機室を有効にする」にチェックを入れる
この操作を行ったあとに新しく参加する人は、自動的に待機室に入るようになります。
ただし、すでに入室している参加者はそのままミーティングルーム内に残ります。
-
「ミーティング中に待機室をオフしたいのに、切り替えができません」
-
Zoomでは、ミーティングを開始した後に待機室をオフに切り替えることはできません。
もし「途中から待機室を外したい」と思っても、現在のミーティングでは設定を変更できません。
その場合は、次の方法を検討してください。
《対処法》
- 今後のミーティングで待機室を使わない場合
→ ミーティングをスケジュールする段階で「待機室」のチェックを外しておきましょう。 - 一時的に参加者の入室をスムーズにしたい場合
→ 「共同ホスト」を設定し、入室許可を分担するとスムーズです。
- 今後のミーティングで待機室を使わない場合
-
「待機室に参加者が入ったのを気づかないときがあります。何か対策がありますか?」
-
待機室に新しい参加者が入ったときチャイムで通知するように設定できます。
通知音はウェブポータルで設定しておき、状況に合わせてホストツールでオン・オフを切り替えるとよいでしょう。
Zoomウェブポータルにアクセス>[設定] → [ミーティング]>[ミーティング内(基本)]>「誰かが参加するときまたは退出するときにサウンドで通知する」をオンにする
この時、サウンドONの再生対象を「ホストと共同ホストのみ」に設定しましょう。
そうすると、音声通知はホスト・共同ホストのみに届くため、参加者には聞こえません。

まとめ
Zoomの待機室は、ミーティングを安全かつスムーズに運営するための基本機能です。
設定を正しく行っておくことで、不正入室の防止や進行管理のしやすさにつながります。
この記事では、
- 待機室の有効化設定と無効にする方法
- ミーティングごとの待機室のオン/オフ切り替え方法
- 通知や運用に関する設定・トラブル対処
を一通り確認しました。
自分のミーティングのスタイルに合わせて、最適な設定を整えておくことで、Zoom運営の安心度がぐっと高まります。
【こちらもおすすめです】
📌中規模以上のZoomオンラインイベントを開催する場合、ホスト代わりに入退室管理のできる「共同ホスト」がいるとミーティングがスムーズに進行できます。
共同ホストの役割や設定、操作等についてはこちらの記事でチェックしてください。








