
Zoomを使ったオンライン講座やセミナーを主催する際、「待機室」をただONにしているだけで、標準画面のままにしていませんか?
Zoomの待機室は、参加者がミーティングに入室する前に必ず表示される画面です。
現在では、待機室に画像や動画のオリジナルを表示するカスタマイズが一般的になっています。
もし参加者にプロフェッショナルな第一印象を与えたい、あるいは主催者への信頼性を高めたいと考えているなら、待機室の表示は重要なアピールポイントになります。
とはいえ、「どこで設定するのか」「画像や動画はどんなものが使えるのか」「何か特別な操作が必要なのか?」と疑問に思う方も少なくありません。
そこで、今回の記事では、【Zoom待機室の表示をカスタマイズしたい】というあなたの疑問を解消します。
待機室の標準画面からオリジナルの画像や動画を待機室に設定する具体的な手順と注意ポイントを初心者でも迷わないよう徹底解説します。
📌Zoom待機室の基本的な設定、運用方法についてはこちらを参考にしてください。
【重要】待機室カスタマイズは有料プラン限定
待機室のカスタマイズ機能は、Zoomの有料アカウントで利用できる機能です。
Zoomの無料アカウント(Basic/基本)をご利用の場合、待機室機能は使えますが、
待機室で画像や動画、メッセージを自由にカスタマイズする機能はありません。
Zoomの待機室カスタマイズ機能は、以下のいずれかの有料プランをご契約中のユーザー限定の機能となります。
- Zoom Pro(プロ)
- Zoom Business(ビジネス)
- Zoom Enterprise(エンタープライズ)
Zoom待機室をカスタマイズする手順
待機室のカスタマイズはZoomアプリではなく、ウェブポータル(ブラウザ版の管理画面)から設定します。
Zoomのウェブポータルを開き、以下のステップでカスタマイズ設定画面にアクセスしましょう。
待機室カスタマイズ設定画面を開く手順
待機室のカスタマイズを行うには待機室機能が有効になっているか、まず確認し、カスタマイズの設定を開いていきます。
- Zoomのウェブポータルにアクセスし、サインインする
- 画面左側メニューの「設定」をクリックし、上部タブ「ミーティング」を開く

- 「待機室を有効にする」の項目のトグルがON(青)になっているかを確認する
- 待機室の設定項目内の「待機室をカスタマイズ」をクリック

待機室をカスタマイズする画面が表示されれば、設定の準備は完了です。
Zoom待機室のカスタマイズ方法
待機室のカスタマイズは、大きく分けて以下の3タイプから一つ選択し、表示設定できます。
- 画像:デフォルト画像か、オリジナル画像(静止画)と「タイトル」を表示
- ロゴと説明:オリジナルの画像(ロゴ)と「タイトル」、「説明」を表示
- ビデオ:動画と「タイトル」を表示

特にカスタム設定をしていない場合は、デフォルト画像(Zoomの画像)が表示されます。


画像とタイトルの設定手順
カスタムウィンドウで「画像」を選択した場合、「AI Companion(デフォルト)」か「自分の画像をアップロード」を選択できます。
オリジナルの画像を表示させたい場合は、「自分の画像をアップロード」にチェックを入れます。
- 「画像」を選択後、「自分の画像をアップロード」にチェックを入れる
- 「画像をアップロード」をクリック

- パソコン内から表示させたい画像を選択し、「開く」をクリック
- 画像の上部にメッセージを表示する場合は、左上の「タイトル」にメッセージを入力する
- プレビュー画面の表示を確認し、設定が完了したら、「保存」をクリック

参加者からの待機室の見え方は次のようになります。

ロゴと説明(メッセージ)のカスタマイズ手順
ロゴ(小さな画像)とテキストメッセージを表示することもできます。
- カスタムウィンドウで 「ロゴと説明」にチェックを入れる
- 「ロゴをアップロード」をクリック、表示するロゴ画像をアップロードする
- 「タイトル」や「説明」に必要なメッセージを入力する
- プレビュー画面を確認し、設定が完了したら「保存」をクリック

参加者からの待機室の見え方は次のようになります。

「説明」には何を入れるとよい?
参加者への歓迎のメッセージや、ミーティング開始までの残り時間、注意事項などを記載するのに適しています。
参加者にとって役立つ情報を入れると親切です。
ビデオの設定手順
待機室にビデオ(動画)を設定することも可能です。
- カスタマイズウィンドウ内の「ビデオ」にチェックをいれる
- 「Click to upload or drop a video here」をクリック、または表示したい動画をドロップし、アップロードする

- 「タイトル」を入力する
- プレビュー画面に動画が表示されたら「保存」をクリックする

左下の再生アイコンをクリックすると、動画の再生を確認することができます。

これで、待機室に入った参加者はその動画を自動再生で視聴することができます。
参加者からの待機室の見え方は次のようになります。

画像・動画ファイルの推奨サイズと形式と注意点
カスタマイズで使用する画像や動画がZoomの仕様を満たしていない場合、
アップロードが失敗したり、意図した通りに表示されなかったりする可能性があります。
以下の推奨サイズと形式を事前に確認し、待機室の特性や注意点を把握したうえで準備をしてください。
画像(背景・ロゴ)の推奨仕様
オリジナル画像やロゴをアップロードする際は以下の条件をクリアしたものを準備します。
| 項目 | 推奨サイズ / 形式 | 備考 |
| 画像 | 400 x 200ピクセル以上 | 縦横比 2:1 を推奨 |
| ロゴ画像 | 60×60~ 最大 400 x 400 ピクセルまで | 小さく表示されるため、解像度を意識し、視認性の高いデザインにする |
| ファイル形式 | GIF、JPG/JPEG、PNG | |
| ファイルサイズ | 1MB 未満 |
ビデオ(動画)の推奨仕様と注意点
アップロードできるオリジナルビデオの条件は次の通りです。
| 項目 | 必須要件 | 備考 |
| ファイル形式 | MP4、MOV、またはM4V形式 | |
| ファイルサイズ | 30MB以下 | このサイズを超えるとアップロードできない。 |
| 音声 | 音声を含めることが可能 | デフォルトではミュート状態で動画のみ再生される。音声付き動画の場合、参加者の音量調整の操作が必要。 |
待機室動画の作成時の注意とおすすめポイント
待機室動画には音声を含めることが可能ですが、次のような特徴があります。
- 待機室動画の音声は、通常、「ミュート(消音)」で自動・繰り返し再生が行われる(標準仕様)
- 参加者は、音声付き動画であることに気づきにくい
- 音声付き動画の再生には、参加者自身で音声の再生操作を行ってもらう必要がある

そこで、動画内の表示に「音声再生のやり方」を通知するアナウンス字幕をつけるなどの工夫をするとよいでしょう。

音声付きの動画は、
企業紹介、セミナーのオープニングムービー、次回イベントの告知など印象に残したいときにもお勧めですよ。
Zoom待機室で画像や動画を流すメリット
次は、待機室をカスタマイズすることで得られるオンラインビジネスでの具体的なメリットに焦点を当てます。
待機室をカスタマイズすることは、参加者の第一印象を大きく左右します。
待機室のカスタマイズは、以下の3つのメリットが生まれます。
- 参加者の安心感と主催者への信頼度向上
標準画面ではなく、企業ロゴやブランドカラーを使ったデザインにすることで、参加者は「間違ったミーティングではない」という安心感をすぐに得ることができます。
また、統一されたデザインを提示することで、主催者への信頼性を高め、ブランドイメージの記憶への定着を促すことができます。
- 待機時間を利用した期待感の醸成と差別化
多くのZoomユーザーが標準の待機室画像を利用している中、カスタムデザインは競合との明確な差別化になります。
特に、サービス紹介やセミナー内容を予告する動画を流すことで、ミーティング開始前の待機時間を参加者の期待感を高めるためのプロモーションの場として有効活用できます。
- ミーティングのルールの事前周知と導入の円滑化
待機メッセージ欄に「質問はチャットで」「マイクはミュートでお願いします」など、ミーティング中のルールや注意事項を事前に表示できます。
これにより、ホストが本編開始後に改めてルールを説明する時間を削減し、スムーズに本題に入ることが可能になります。
Zoom待機室のカスタマイズに関するよくあるQ&A
ここからは、実際にカスタマイズ設定を行う際や、運用時に多くの方が疑問に感じる点をQ&A形式でまとめます。
-
動画や画像をアップロードできないけれど、どうしたらいい?
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動画や、画像がアップロードできない主な原因は、ファイルサイズまたはファイル形式が推奨通りでないことがほとんどです。
そのほか考えられる原因として、次の点を確認してみましょう。
項目 確認すべき点 対策 ファイルサイズ 〇画像の場合:400 x 200ピクセル以上
〇ロゴの場合:最小60×60ピクセル以上最大 400 x 400 ピクセルまで
※画像はいづれも1MB 未満
〇ビデオの場合:30MB以下画像編集ソフトやオンライン圧縮ツールで、ファイルサイズを規定値以下に圧縮する ファイル形式 〇画像の場合:JPG/JPEG、PNG、GIF形式
〇ビデオの場合:MP4、MOV、またはM4V形式指定された形式に変換する 権限 アカウント管理者による待機室のカスタマイズ許可 アカウント管理者に確認する
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複数のカスタムデザインを保存し、ミーティングごとにバーチャル背景のように切り替えられますか?
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いいえ、残念ながら待機室機能には、バーチャル背景のように「複数のカスタムデザインをプリセットとして保存し、ホストがワンクリックで切り替える機能」は現在のところありません。
待機室のカスタマイズは、ウェブポータルの設定画面上で画像、動画、テキストを上書き保存する形式であるため、切り替えるには新たにデザインの変更操作を行う必要があります。
その場合、新しい動画や画像に変更するたびに前のデザインは失われます。
シーンに合わせて複数の画像や動画を切り替えたい場合は、パソコンに保管し、都度設定操作を行うとよいでしょう。
-
待機室の活用で参加者を待たせすぎるのは失礼ではない?と心配になります。
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結論から言うと、設定内容次第で失礼にはなりません。
むしろ、カスタマイズされた待機室は、何も表示されない標準画面よりも、参加者に「何か準備があるのだろう」という安心感を与えます。
- 良い活用例:「ただいま最終準備中です。開始まであと5分ほどお待ちください。」といったメッセージを表示し、同時に役立つ情報動画(例:ツールの使い方)を流す。
- 悪い活用例: 意味のない画像だけを表示し、何のメッセージもなく10分以上放置する。
「待たせている理由」と「待機中の提供価値」を示すことで、待機時間はマイナスではなく、付加価値の時間に変えることができます。
そのほかに、Zoomには待機室にいる参加者に向けて、チャットメッセージを送る機能があります。
合わせて活用するとより安心感を与えることができるので操作方法を確認しておくと安心でしょう。
📌Zoom待機室に向けてメッセージ送信する方法については詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
まとめ
今回は、Zoom待機室のカスタマイズがもたらすメリット、具体的な設定手順、そして運用で役立つノウハウを解説しました。
待機室は、単なる待機画面ではなく、ミーティング開始前にクライアントや参加者へ与える最初の「専門性」と「信頼性」のメッセージです
この画面をカスタマイズすることで、あなたのプロ意識やパーソナルブランドに対する期待値を高めることができます。
待機室のカスタマイズは、あなたの「プロフェッショナルな姿勢」を示す「おもてなし」の第一歩です。
今日、この後すぐにZoomのウェブポータルを開き、あなたの待機室を見直す機会としてみましょう。
【こちらもおすすめです】
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Zoom待機室の目的、運用のポイント等についてはこちらの記事が参考になります。






