
Zoomの「フォーカスモード」は、オンライン授業や講座、研修などで参加者の表示を制御したいときに使われる機能です。
ただ、実際に使おうとすると、次のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
- フォーカスモードとは、どんな機能なのか
- フォーカスモードにすると、他の参加者に自分の顔は見えてしまうのか
- カメラをオフにした場合、顔や名前はどう表示されるのか
- どこから設定してどう使うのか
この記事では、次の内容で順に解説します。
- Zoomフォーカスモードの基本的な仕組み
- ホスト・参加者それぞれの見え方
- カメラオフ時の表示
- 具体的な使い方・設定方法
それではまず、Zoomのフォーカスモードがどのような機能なのか、基本から確認していきましょう。
Zoomのフォーカスモードとは
Zoomのフォーカスモードとは、参加者同士のビデオを互いに見えない状態にし、ホスト(共同ホスト)のみが全参加者のビデオを確認できる表示機能です。
通常のギャラリービューやスピーカービューでは、参加者同士の顔が一覧で表示されますが、フォーカスモードを有効にすると、この表示が制限されます。
フォーカスモード中の基本的な見え方は、次のようになります。
- ホストの画面:すべての参加者のビデオを通常どおり確認できる
- 参加者の画面:ホスト(または共同ホスト)と、自分自身のビデオのみが表示される
この仕組みによって、参加者同士はお互いの顔を見ることができず、ホストだけが全体を把握できる状態が作られます。
《フォーカスモード中のZoom画面表示例》


フォーカスモードと他のビューとの違い
Zoomには、ミーティング画面の表示方法として複数の「ビュー」が用意されています。
代表的なものが、ギャラリービュー・スピーカービュー・マルチスピーカービューです。
これらの通常ビューには、共通した特徴があります。
それは、参加者同士がお互いのビデオを見られる状態が前提になっているという点です。
- ギャラリービュー:参加者全員の顔が一覧で表示される
- スピーカービュー:発言している人が大きく表示される
- マルチスピーカービュー:複数の発言者が同時に大きく表示される
一方、フォーカスモードは、こうした通常のビューとは仕組みが大きく異なります。
参加者同士はお互いの顔が見えず、ホスト(共同ホスト)のみが全参加者のビデオを確認できるという点が最大の違いです。
つまり、
- 通常のビュー:参加者同士が見える
- フォーカスモード:参加者同士は見えず、ホストだけが全体を把握できる
という、「誰が誰を見られるか」という前提そのものが変わる機能になります。
この違いを理解しておくことで、授業・講座・研修・匿名性が必要なミーティングなど、目的に合わせて適切な表示モードを選べるようになります。
フォーカスモードはどんな場面で使われる?
フォーカスモードは、次のような場面で特に活用されています。
- 学校のオンライン授業や塾の授業
- 少人数制の講座・勉強会
- 社内研修や新人研修
- 参加者の匿名性を保ちたいミーティング
これらの場面では、
- 他の参加者の画面が気になって集中できない
- 顔出しに抵抗がある参加者がいる
- 誰が参加しているかを他の人に知られたくない
といった課題が出やすくなります。
フォーカスモードを使うことで、参加者の集中力を高めながら、プライバシーにも配慮したミーティング環境を作れるのが大きなメリットです。
Zoomフォーカスモードの見え方|ホスト・参加者の画面の違い
フォーカスモードを有効にすると、ホスト側と参加者側で見える画面の内容が大きく変わります。
ここでは、それぞれの立場から「何が見えて、何が見えなくなるのか」を整理して解説します。
ホスト(共同ホスト)からの見え方
フォーカスモード中でも、ホスト(共同ホスト)は通常どおり、すべての参加者のビデオを確認できます。
通常、フォーカスモードを開始すれば、ホストはスポットライト固定され、画面では大きく表示され、ほかの参加者は画面上部にビデオが配置されます。

ギャラリービューに切り替えれば、参加者全員のビデオを一覧で表示することも可能です。
ホスト側の見え方のポイントは次のとおりです。
- すべての参加者のビデオが表示される
- 通常のギャラリービュー・スピーカービューと同じように確認できる
- 誰が話しているか、誰がカメラオン・オフかを把握できる
つまり、フォーカスモードを使っても、ホスト側の管理性はほとんど変わりません。
授業や講座、研修などで、進行や出欠確認を行う場合も安心して使えます。

参加者からの見え方
一方で、参加者の画面はフォーカスモードによって画面の表示が大きく制限されます。
フォーカスモードが開始されると、ホストのビデオが大きく強調表示され、自分のビデオは上部枠に配置されます。

参加者の画面でも「表示」をギャラリービューに切り替えることは可能です。
参加者側の画面の見え方は次のようになります。
- ビデオ表示されるのは ホスト(または共同ホスト)と、自分自身のビデオのみ
- 他の参加者の顔は表示されず、名前表示のみになる
- ギャラリービューに切り替えても、他の参加者のビデオ映像は一覧に表示されない
そのため、参加者同士はお互いの顔や様子が分からない状態になります。
これにより、他の人の画面が気になって集中できない、といった状況を防ぐことができます。

📌Zoomのビュー、ギャラリー、スピーカービューについて再確認したい方はこちらの記事を参考にしてください。
フォーカスモード中にカメラオフにした場合は?
フォーカスモードを使うときに多くの方が気になるのが「カメラをオフにしたら、他の参加者やホストにはどう見えるのか?」という点です。
ここでは、他の参加者からの見え方とホストからの見え方に分けて解説します。
他の参加者からはどう見える?
フォーカスモード中は、参加者同士の画面では、ビデオのオン・オフに関係なく、ビデオ映像は表示されず「名前のみ」が表示される仕様になっています。
そのため、他の参加者からは次のように見えます。
- 他の参加者のビデオ(顔)は表示されない
- 名前(または頭文字)のみが表示される
- 他の参加者がカメラをオンにしているか、オフにしているかは分からない
つまり、フォーカスモード中は
他の参加者に対して「顔が見えるかどうか」「カメラオフがバレるかどうか」を気にする必要はありません。


カメラオフの時はホストにも顔は見えない?
ホスト(共同ホスト)から見た場合、ビデオがオフの参加者の顔は映りません。
フォーカスモード中であっても、カメラオフの状態はそのまま反映され、ビデオは表示されない仕様になっています。
ただし、
- 誰が参加しているかは、名前で確認できる
- カメラがオンかオフかも、ホスト側では把握できる
という点は、通常のミーティングと同じです。
フォーカスモード中は、他の参加者にもホストにも、カメラオフの顔が映ることはありません。
《ビデオオフ参加者のホストの見え方》


名前表示・プロフィール画像の表示はどうなる?
フォーカスモード中は、参加者同士の画面ではビデオ映像だけでなく、プロフィール画像も表示されません。
表示されるのは、基本的に「名前(表示名)」のみです。
具体的には、次のような表示になります。
- 参加者同士のビデオの見え方:他の参加者のプロフィール画像は表示されず、名前のみが表示される

- 参加者一覧、チャット欄の表示:ホスト、参加者ともにアイコンは頭文字表示になり、プロフィール画像は表示されない

- ホスト側のビデオの見え方:参加者がビデオONの場合、参加者の顔を確認でき、OFFの場合、名前(表示名)のみを確認できる


そのため、フォーカスモードを使うミーティングでは、表示名の設定がそのまま参加者の識別情報になります。
匿名性を重視する場合は、
- 本名ではなくニックネームに変更する
- ホストは事前に「表示名は参加時に変更してください」と案内しておく
といった配慮をしておくと、トラブル防止にもつながります。
📌Zoomミーティング入室前に名前(表示名)を変更する方法についてはこちらの記事を参考にしてください。
Zoomフォーカスモードの使い方・設定手順(ホスト向け)
フォーカスモードは、事前にWeb設定で有効化したうえで、ミーティング中にホストが開始操作を行います。
ここでは、初めての方でも迷わず設定できるように、手順を2段階に分けて解説します。
事前にWeb設定でフォーカスモードを有効にする
フォーカスモードを使用するには、まず ZoomのWebポータル側で「フォーカスモードを使える状態」にしておく必要があります。
ここでは、次の2点をまとめて設定します。
- ミーティング中にフォーカスモードを使えるようにする設定
- ミーティングをスケジュールする際に、フォーカスモードを選べるようにする設定
手順は以下のとおりです。
- Zoomのウェブポータルにアクセスし、サインインする
- 左メニュー[設定]をクリック
- 検索窓に「フォーカスモード」と入力する

- 表示された「フォーカスモード」の項目のトグルをON(青)にする

- オプション設定の「スケジュールするときにフォーカスモードを有効にすることをホストに許可する」のチェックを入れる

この設定をしておかないと、ミーティングスケジュール作成時および、ミーティング中の画面にフォーカスモードの項目が表示されません。
ミーティング中にフォーカスモードを開始する方法
Web設定が完了したら、実際のミーティング中にホストがフォーカスモードを開始します。
《フォーカスモードを開始する手順》
- ホストとしてミーティングを開始する
- 画面下のコントロールバー右側[詳細](…)をクリック
- [フォーカスモードを開始]を選択

- 確認画面が表示されたら [開始]をクリック

これで、そのミーティングはフォーカスモードの状態に切り替わります。
ホストおよび参加者全員の画面上にはフォーカスモード中であることを示すアイコンが画面右上の「表示」の横に表示されます。

また、参加者の画面にはフォーカスモードが開始になったことがわかるポップアップが表示されます。

ミーティング開始時からフォーカスモードにする設定方法
フォーカスモードは、ミーティング開始と同時に始めることも可能です。
その場合、ミーティング開始時に自動でフォーカスモードにするミーティング作成をする必要があります。
- Zoomデスクトップアプリを起動し、サインインする
- [ホーム]画面の「スケジュール作成」をクリック
- トピック・日時・など必要項目を入力する
- スケジュール作成画面下部の [詳細] を開く

- 「ミーティング開始時にフォーカスモードを有効にする」 にチェックを入れる

- 設定が完了したら、[保存] する
この設定をしておくと、そのミーティングは、開始と同時に自動でフォーカスモードの状態でスタートします。
💡「詳細」にフォーカスモードの設定項目がない場合は・・・・
※上記の手順は、ウェブポータル設定のフォーカスモードのオプション設定「スケジュールするときにフォーカスモードを有効にすることをホストに許可する」にチェックを入れていることが前提となります。
もし、設定がすんでいない場合は、スケジュール作成画面に設定項目が出ません。
前項の【事前にWeb設定でフォーカスモードを有効にする】を参考に設定を有効化してください。
フォーカスモードを解除(終了)する方法
フォーカスモードは、ミーティング中にいつでも解除(終了)することができます。
用途に応じてオン・オフを切り替えるとよいでしょう。
フォーカスモードの解除(終了)は、次の手順で行えます。
- ミーティングコントロールの[詳細(…)]をクリック
- [フォーカスモードを停止]を選択

- フォーカスモードが解除されるアナウンスが表示され、通常の画面表示に戻る

この操作で、参加者全員の画面で通常のギャラリービュー、スピーカービューなどに戻り、他の参加者のビデオを確認することができるようになります。
フォーカスモードを終了した後は、再開することも可能です。
再開の手順は【 ミーティング中にフォーカスモードを開始する方法】と同じ手順になります。
Zoomフォーカスモード中の注意点・できること/できないこと
フォーカスモードは、授業や講座、研修などでとても便利な機能ですが、
通常のZoomミーティングとは挙動が異なる点や、ホストが事前に知っておきたい注意点もあります。
ここでは、実際の運用で戸惑いやすいポイントを整理して解説します。
画面共有の表示先を選択する必要がある
フォーカスモード中でも、参加者はホストの許可があれば通常どおり画面共有を行うことができます。
ただし、通常のミーティングとは異なり、参加者が画面共有をしたときにその内容を「誰に見せるか」は、ホストが意図的に選択する必要があります。
通常、フォーカスモード中に画面共有を行った場合、初期設定では次のような動きになります。
- ホストが画面共有した場合:共有内容を参加者全員に表示される
- 参加者が画面共有を開始した場合:共有先は自動的に「ホストのみ」に設定、ホストにだけ表示される
そのため、参加者の画面共有を他の参加者にも見せたい場合は、
画面共有を開始する前に、ホストが表示先を「参加者全員」に切り替えておく必要があります。
画面共有の共有先の選択設定は次の操作で行います。
- ミーティングコントロールの[共有]アイコン横の(∧)をクリック
- 画面共有の公開先を選択する
- ホストのみ:参加者の画面共有の内容はホスト(共同ホスト)のみが見ることができる
- 参加者全員: 通常のミーティングと同じように、全員の画面に表示される

なお、この共有先の切り替えができるのはホストのみで、参加者側から表示先を変更することはできません。
そのため、参加者の画面共有内容を他の参加者にも見せたい場合は、
共有を開始する前に、ホストが「参加者全員」に切り替えておく必要があります。
📌Zoomミーティング中の参加者の画面共有を制限する操作方法についてはこちらの記事を参考にしてください。
フォーカスモードでは、ダイレクトチャットの制限は別途設定が必要
フォーカスモードを有効にすると、参加者同士のビデオは表示されなくなりますが、
ダイレクトチャット(個別チャット)の送信可否までは自動では制限されません。
つまり、フォーカスモードにしていても、
参加者同士が1対1で個別にチャットを送れる状態のままになっている場合がある、ということです。
そのため、
- 個別のやり取りを防ぎたいとき
- 参加者同士の私的な連絡を制限したいとき
- 講座や試験などで不正防止を徹底したいとき
といったケースでは、フォーカスモードとは別に、チャットの送信先をホストが手動で設定する必要があります。
具体的には、チャットの送信先を「ホストと共同ホストのみ」に設定することで、参加者同士のダイレクトチャットを防ぐことができます。
フォーカスモードはあくまで「ビデオ表示を制御する機能」であり、チャットのやり取りまで自動で制限する機能ではありません。
そのため、チャットで個別のやり取りの範囲もコントロールしたい場合は、必ずチャット設定をあわせて確認・調整しておきましょう。
📌Zoomチャットの制限の方法について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
スポットライトを使うと、その人のビデオは全員に表示される
フォーカスモード中は参加者同士のビデオは見えない状態になりますが、
スポットライトを設定すると、指定した人のビデオは参加者全員に表示されるため注意が必要です。
スポットライトは、特定の参加者のビデオを常に全員の画面に大きく表示する機能です。
そのため、フォーカスモード中であっても、
- 講師の映像だけを全員に表示したいとき
- 発表者を一時的に目立たせたいとき
といった場面では、フォーカスモードとスポットライトを併用して使うことができます。
フォーカスモード中にスポットライトを使用する場合は、
意図しない相手が全員に表示されないよう、設定対象を必ず確認してから操作しましょう。
自分の画面だけで強調表示させたい場合は、「ピン」を使うとよいでしょう。
📌Zoomのスポットライト、ピン機能の違いや操作方法について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
ホストが「画面全体」を共有すると、参加者が映り込む可能性がある
フォーカスモード中は、参加者同士のビデオは表示されませんが、
ホストが「画面全体(デスクトップ)」を共有した場合は注意が必要です。
「画面全体」を共有すると、ホストのパソコン画面に表示されているものがそのまま参加者全員に共有されます。
そのため、もしホストの画面上に
- 他の参加者の映像
- 参加者一覧
- チャット画面
などが表示されている状態で共有してしまうと、
フォーカスモード中であっても、参加者の様子が意図せず映り込んでしまう可能性があります。
フォーカスモードの「参加者同士のビデオを見せない」という効果をきちんと保つためにも、
- 画面共有は「画面全体」ではなく
- 「特定のウィンドウ」や「特定のアプリ」を選択して共有する
といった使い方がおすすめです。
ホストの画面共有の方法ひとつで、
フォーカスモードの見え方や安心感が大きく変わる点は、しっかり意識しておきましょう。
📌Zoom画面共有の「特定のウィンドウ」や「特定のアプリ」の操作方法をおさらいしたい方はこちらの記事を参考にしてください。
フォーカスモードの停止の反映には少し時間がかかる
フォーカスモードは、停止の操作を行っても、すぐに表示が切り替わらず、数秒ほど時間がかかります。
これは、表示の切り替えに伴う処理が行われるためで、不具合ではありません。
- 停止の直後に一瞬画面が止まる
- 表示の切り替えに少し間が空く
といった挙動が見られることがありますが、数秒待てば正常に切り替わります。
フォーカスモード中の録画の注意点
フォーカスモードを使用した録画で、特に注意が必要なのが「コンピュータ録画(ローカル録画)」の挙動です。
原則として、フォーカスモード中のローカル録画では、ホスト以外の参加者のビデオ(顔)は映りません。
ただし、次のZoomアプリの設定やホストの操作によって、例外的に参加者のビデオがコンピュータ録画に含まれるケースがあります。
フォーカスモードで参加者のビデオが録画される条件
参加者のビデオが録画される条件は次の通りです。
- 「画面共有時のビデオをレコーディングする」設定がONになっている場合
Zoomデスクトップアプリの[レコーディング]設定にある
「画面共有時のビデオをレコーディングする」にチェックが入っていると、
フォーカスモード中であっても画面共有と同時に参加者のビデオが録画に含まれます。

- ホストが「表示」を「ギャラリービュー」に切り替えた場合
フォーカスモード中であっても、ホスト側の表示を「ギャラリービュー」に切り替えると、
ホストの画面表示状態と参加者のビデオONの様子が、コンピュータ録画に反映されます。
- ホストが「ピン」や「スポットライト」を操作した場合
ホストが画面操作で、「ピン」や「スポットライト」を設定すると、
その指定された参加者のビデオが強調表示され、フォーカスモード中であっても録画に映ります。
参加者のビデオを録画に映したくない場合の対策(ホスト向け)
フォーカスモード中のコンピュータ録画で、参加者のビデオを映したくない場合は、次の対策が重要です。
- Zoomデスクトップアプリの「画面共有時のビデオをレコーディングする」設定をOFFにする
- 表示の切り替え操作(ギャラリービュー)を行わない
- ピン・スポットライトの操作は慎重に行う
これらを意識することで、意図せず参加者の顔が録画に映ってしまうリスクを大きく減らすことができます。
クラウド録画はフォーカスモード中も録画にビデオが映る
クラウド録画はフォーカスモードの影響を全く受けません。
クラウド録画は、あらかじめ設定した複数の録画レイアウトに基づいて記録される仕組みのため、
ビデオをONにしている参加者の顔はフォーカスモード中であっても、そのまま録画に残ります。
📌Zoomクラウド録画は、コンピュータ録画とは大きくレイアウトが異なります。
クラウド録画の特徴を確認したい方はこちらの記事を参考にしてください。
Zoomフォーカスモードに関するよくある質問(FAQ)
ここまで、フォーカスモードの仕組みや注意点について詳しく解説してきましたが、実際に使う中では「これってどうなるの?」と細かい疑問が出てくることがあります。
そこで最後に、フォーカスモードについて特によくある質問をQ&A形式でまとめました。
-
フォーカスモード中に、勝手に顔が他の人に見えることはありませんか?
-
フォーカスモード中は他の参加者のビデオ(顔)が見えることはありません。
各参加者の画面には、ホストのビデオ(顔)と自分自身のビデオ(顔)だけが表示され、他の参加者のビデオ(顔)は表示されない仕組みになっています。
ただし、ホストがスポットライトを設定した場合は、指定された人のビデオが全員に表示されます。
ホストは、意図しない表示を防ぐためにも、スポットライトの設定には注意しましょう。
-
フォーカスモードにすれば、チャットのやり取りも自動で制限されますか?
-
いいえ、フォーカスモードにしても、チャットの送信先は自動では制限されません。
そのため、設定によっては、参加者同士でダイレクトチャット(個別チャット)ができる状態のままになっている場合があります。
参加者同士のやり取りを制限したい場合は、
チャットの送信先を「ホストと共同ホストのみ」にホストが手動で設定する必要があります。状況に合わせて、チャットの制限を行うとよいでしょう。
📌Zoomのチャット制限のやり方についてはこちらを参考にしてください。
-
フォーカスモードは、スマホやタブレットでも使えますか?
-
スマホやタブレットからでも、フォーカスモードが有効なミーティングに参加することは可能です。
参加者として利用する分には、スマホ・タブレットどちらも問題ありません。
また、iPhone/iPadなど一部の端末では、ホストとしてフォーカスモードの開始・停止ができる場合もあります。
一方で、Android端末など一部の環境では、操作できない場合もあります。
フォーカスモードの操作可否は、使用している端末やZoomアプリのバージョンによって異なるため、事前に一度テストしておくと安心です。
ただし、画面共有先(「ホストのみ」または「参加者全員」)の指定や、チャット制限ができないなどの細かい管理ができない点を考えると、ホストはパソコンから参加・操作するのが望ましいと言えます。
フォーカスモードの要件についてはこちらを参考にしてください。
参考:フォーカスモードの使用
-
フォーカスモードが使えないのですが、原因は何ですか?
-
フォーカスモードが使えない場合、次の原因が考えられます。
- Zoomアプリが古いバージョンのままになっている
- ウェブポータル設定でフォーカスモードがオフになっている
- 自分がホスト(共同ホスト)ではない
- 使用している端末(特に一部のAndroid端末)では、操作に対応していない
まずは、この順にチェックしてみてください。
①Zoomアプリを最新版に更新 → ② ウェブポータル設定でフォーカスモードがオンになっているか確認
→ ③ 自分がホスト権限を持っているか確認それでも操作できない場合は、端末の仕様上、フォーカスモードの操作自体に対応していない可能性もあります。
まとめ
Zoomのフォーカスモードは、参加者同士のビデオを表示させず、講師や主催者だけが参加者の様子を確認できる表示機能です。
オンライン授業や講座、研修、説明会など、参加者が余計な情報に気を取られずに集中できる環境づくりに適しています。
今回の記事では、
- フォーカスモードの基本的な仕組み
- ホスト・参加者それぞれの見え方の違い
- カメラオフ時の表示の扱い
- フォーカスモードの設定方法と使い方
- 画面共有・チャット・録画などの注意点
について、実際の挙動に基づいて解説してきました。
フォーカスモードは「顔が見えないから安心」というイメージだけで使うと、
画面共有・チャット・スポットライト・録画設定などの影響で、意図せず情報が共有されてしまう可能性もあります。
そのため、
- 画面共有の表示先
- チャットの送信先
- スポットライトの使用
- 録画時の設定
といった注意ポイントは、フォーカスモードとあわせて必ず確認しておくことが大切です。
正しく設定・操作すれば、フォーカスモードは
参加者に安心感を与えつつ、講師・主催者側は必要な管理ができる、非常にバランスのよい表示機能として活用できます。
ミーティングの目的に合わせて、ぜひ上手に取り入れてみてください。
【こちらもおすすめです】
📌Zoom録画を、教材や宣材として活用してみたい方はこちらを参考にしてください。






