
Zoomでの会議や打ち合わせを「録画しようと思っていたのに、うっかり忘れてしまった」という経験はありませんか?
そんなときに便利なのが、Zoomの自動録画機能です。
自動録画を設定しておけば、ミーティングが始まった瞬間から自動的に記録がスタートするため、録画忘れを防げます。
会議の議事録作成や、欠席者への共有、研修用の保存にも役立ちます。
この記事では、
- Zoomで自動録画を設定する方法(アプリ・ウェブポータル別)
- 録画データの保存場所と確認方法
- 自動録画ができないときの原因と対処法
- 活用シーンや注意点
をわかりやすく解説します。
これから自動録画を使いこなしたい方は、ぜひ参考にしてください。
Zoom自動録画とは?基本の仕組み
Zoomの自動録画を理解するには、「手動録画との違い」と「保存方法の種類」を知っておくことが大切です。
順番に見ていきましょう。
自動録画と手動録画の違い
Zoomの録画には「手動録画」と「自動録画」の2つの方法があります。
- 手動録画
ミーティングが始まってから、ホストや権限を持つ参加者が自分で「録画」ボタンを押してスタートします。
便利ですが、ボタンを押し忘れると記録が残らないのがデメリットです。
- 自動録画
自動録画をあらかじめ設定しておけば、ミーティングが始まった時点で自動的に録画がスタートします。
録画忘れを防げるので、会議や研修など「必ず記録を残したい」場面に向いています。

2つの録画は、録画を始める操作を自分でするか、Zoomが自動でやってくれるかの違いになります。
コンピュータ(ローカル)録画とクラウド録画の違い
Zoomで録画したデータは、大きく分けて「ローカル保存」と「クラウド保存」の2種類があります。
- コンピュータ(ローカル)録画
パソコンの中に録画データを保存するのが「コンピュータ(ローカル)録画です。
無料プランでも利用でき、保存できるかどうかはパソコンの空き容量に依存します。
保存したファイルは自分のPCフォルダから直接確認・編集できます。
- クラウド録画
録画データを、Zoomのクラウド(オンライン上のサーバー)に保存します。
有料プランでのみ利用可能です。
インターネット環境があればどこからでもアクセスでき、URLリンクで他の人に共有するのも簡単です。
ただし、契約プランによって保存容量に制限があります。

自動録画を設定する際には、このどちらに保存するかをあらかじめ選ぶことになります。
📌コンピュータ録画と、クラウド録画の違い、特徴について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
自動録画を使うための前提条件
Zoomの自動録画を利用するには、使用しているプランや、録画操作の権限などの条件があるので、事前に確認しておきましょう。
無料プランと有料プランの違い
Zoomの録画機能は、契約しているプランによって使える範囲が変わります。
- 無料プラン
録画データは自分のパソコンに保存されるコンピュータ(ローカル)録画のみ利用できます。
自動録画を設定する場合は、コンピュータ(ローカル)録画なら可能です。
- 有料プラン(Pro以上)
コンピュータ(ローカル)録画とクラウド録画の両方が利用できます。
自動録画では、保存先をコンピュータ(ローカル)かクラウドか選ぶことができます。
ホストと参加者の録画権限の違い
ホストと参加者では録画の権限が異なります。
基本を確認してみましょう。
- ホスト
自動録画を有効にする設定ができます。
録画の停止や保存先の選択などの管理もホストが行います。
- 参加者
自動録画を設定することはできません。
参加者はホストがミーティング中に「録画を許可」した場合だけ、手動でローカル録画を使うことができます。

原則として自動録画を設定、実施できるのはホストだけ、ということになります。
Zoom自動録画の設定方法
自動録画の開始は、ミーティングが始まってから設定を行うことはできません。
事前にホストが設定しておく必要があります。
設定方法には、①ウェブポータルでの設定と②ミーティング作成時に有効にする方法の2つがあります。
それぞれに特徴があるので、順番に見ていきましょう。
ウェブポータルで自動録画を有効にする手順
Zoomのウェブポータルから自動録画を有効に設定する方法です。
この設定をすると、自分がスケジュールするミーティングで、自動録画が有効になります。
- ブラウザで Zoomウェブポータル にアクセスし、サインインする
- 画面左のメニューから 「設定」 をクリック
- 上部のタブで 「レコーディング」 を選択クリック

- 「自動録画」の項目のトグルをONにする
- 保存先を 「コンピュータにレコーディングする」 または 「クラウド上にレコーディングする」 から選択

この設定を有効化した後のスケジュール作成画面では、自動録画の設定が常にONになります。

もちろん、手動で「OFF」に変更も可能ですよ。
ミーティング作成時に自動録画をオンにする
ミーティングスケジュール作成時に自動録画を有効/無効を選択することもできます。
特定のミーティングだけ自動録画したい場合、この方法がとても便利です。
ここではウェブポータルとZoomデスクトップアプリ(PC)からのスケジュール作成時に自動録画をオンにする設定手順を説明します。
《Zoomウェブポータルからスケジュールを作成する場合》
- Zoomウェブポータルにサインインする
- 左側メニューの 「ミーティング」 をクリック

- 「+ミーティングをスケジュール」 をクリック
- ミーティングタイトル、日時等必要項目を入力
- 設定画面を下にスクロールし、[オプション]の「表示」をクリック

- 「ミーティングを自動的にレコーディング」 にチェックを入れ、「ローカルコンピュータ上」 または 「クラウド内」 から選択
- 入力完了したら「保存」をクリック

《Zoomデスクトップアプリからスケジュール作成をする場合》
- Zoomデスクトップアプリを起動し、サインインする
- [ホーム]画面の「スケジュール作成」をクリック

- ミーティングタイトル、日時等必要項目を入力
- スクロールし、[詳細]をクリック

- 「ミーティングを自動的にレコーディングする」にチェックを入れ、「コンピュータ上」か「クラウド」を選択する
- 入力完了したら「保存」をクリック

これで、スケジュールしたミーティングの開始と同時に録画がスタートします。
自動録画の設定で注意しておきたいポイント
Zoomウェブポータルで自動録画を有効化している場合、スケジュール作成画面では最初から自動録画にチェックが入っています。
必要に応じて外せば、そのミーティングだけ自動録画をオフにできます。
また、自動録画をオンにした場合、自動録画設定は新しく作成するミーティングにだけ適用されます。
すでにスケジュール済みのミーティングには自動録画は反映されませんので、必要な場合は、その都度手動で録画を開始するか、そのミーティングを編集して自動録画をオンにしてください。
Zoom自動録画の保存先と確認・変更方法
Zoomの自動録画は、設定によって保存される場所が変わります。
- コンピュータ(ローカル)録画
録画データは自分のパソコンに保存されます。
基本的にはWindowsの場合、「ドキュメント」フォルダ内の「Zoom」フォルダに保存されます。
- クラウド録画
Zoomのクラウド上に保存されます。
ウェブポータルにサインインし、左側メニューの「レコーディング」からアクセスできます。
手動で録画を開始する場合と、自動録画の場合のどちらも保存箇所は同じです。
Zoomの録画保存箇所の基本や応用は別の記事にまとめています。
📌Zoom録画の保存場所の詳しい確認方法や変更方法については、こちらの記事を参考にしてください。
Zoom自動録画ができないときの原因と対処法
Zoomの自動録画を利用しようとしても、「うまく設定できない」「設定したのに録画が始まらない」といったトラブルが起こることがあります。
ここでは代表的なケースとその対処法を紹介します。
自動録画の設定を有効にしていない
自動録画が始まらないときに最も多いのは、設定が正しく有効になっていないケースです。
【原因】
- ウェブポータルの設定で「自動録画」をオンにしていない
- ミーティングをスケジュールするときに「自動的にレコーディングする」にチェックを入れていない
【対策】
- ウェブポータルの「レコーディング」設定で「自動録画」をオンにする
- ミーティングをスケジュールするときに「自動的にレコーディングする」に必ずチェックを入れる
保存先の容量不足
録画データ保存先の容量が不足していると、自動録画が開始できないことがあります。
特にコンピュータ(ローカル)録画では、パソコンの空き容量不足が原因になることがあります。
【原因】
- コンピュータ(ローカル)録画の場合、パソコンのストレージ容量が不足している
【対策】
- 不要なファイルを削除して空き容量を確保する
- 外付けドライブを利用するなど、十分な保存先を用意する
Zoomアプリや権限の問題
アプリの状態や管理者の設定によっても、自動録画が設定できない、始まらないことがあります。
【原因】
- Zoomアプリが古いバージョンのままで正しく動作していない
- 組織アカウントで、管理者が録画機能を制限している
【対策】
- Zoomアプリを最新バージョンにアップデートする
- 管理者に自動録画の権限の有無を確認する
Zoom自動録画の活用シーンと注意点
自動録画は録画忘れを防げる一方で、使う際には注意も必要です。
ここでは主な活用シーンと注意点を紹介します。
自動録画の活用シーン
自動録画を設定しておくと、日常的な利用からビジネスまでさまざまな場面で役立ちます。
代表的な活用シーンは次のとおりです。
- 録画忘れの防止
会議や講座の開始と同時に自動で録画が始まるので、「録画ボタンを押し忘れた」というミスを防げます。
- 定例ミーティングの記録
毎回の会議を自動で残せるため、後から議事録を作成したり、参加できなかったメンバーと共有できます。
- 複数回開催するオンライン講座
毎回自動で録画されるので、講師は操作を気にせず進行に集中でき、受講者に後日提供する資料としても活用できます。
自動録画を使うときの注意点
自動録画は便利な機能ですが、利用するときにはいくつか気をつけたい点があります。
- 容量や保存に関する注意
自動録画を常にオンにしていると、ちょっとした打ち合わせまで録画されてしまい、結果としてクラウドやPCの容量が早くいっぱいになります。
必要なときだけオンにする、不要な録画を定期的に整理するなど、容量管理を意識しましょう。
- 参加者への周知
Zoomでは録画開始時に参加者へ通知が表示され、同意を得てから参加する仕組みになっています。
より安心して参加してもらうために、事前に「このミーティングは録画します」と一言伝えておくとよいでしょう。
まとめ
Zoomの自動録画は、設定しておくだけで録画忘れを防げる便利な機能です。
本記事では基本の仕組みから設定方法、保存先、そして録画ができないときの原因と対処法まで解説しました。
自動録画を使いこなすために押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- 自動録画を設定できるのはホストのみ
- ウェブポータルやミーティング予約時にあらかじめ有効化しておく必要がある
- 保存先は「ローカル」または「クラウド」で、プランによって利用できる機能が異なる
- 自動録画ができないときは「設定の有効化」「容量不足」「アプリの状態」を確認する
- 活用する際は、容量管理と参加者への周知を忘れない
自動録画は一度設定してしまえば毎回の操作が不要になります。
効率的にZoomを活用するために、ぜひ環境に合わせて取り入れてみてください。
【こちらもおおすすめです】
▶ 自動録画をさらに便利に活用する応用編として「ホストが不在でもミーティングを開始し、自動で録画を残す方法」があります。
詳しくはこちらの記事「Zoomホスト不在でミーティングを開始する方法|設定と対策」で解説しています。
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AICompanionによる議事録作成に興味のある方はこちらの記事を参考にしてください。