今日は【売れる商品の作り方】の解説、第2回です。

”完璧な商品はない”というお話をしたいと思います。

売れる商品パッケージを作る時のコツになります。

まず、復習しましょう。
なぜ商品パッケージを作るのでしたか?

理由は3つありましたね。

  • 相手の悩みを理解して根本解決する商品を作るため。
  • あなたの商品を向こうから「お願いします」と申し込まれる強い提案をするため。
  • ありがとうと喜ばれて、利益があなたに永続的に入ってくるような商品を作るため。

商品パッケージを作るコツは、「相手が求めていることを理解する」ことです。
そして、「それを相手が正当に手に入れられる人になる役に立つ」ことです。
しかし、多くの人は自分の売っている商品、自分が押している商品を、売りたいと思っています。

それでは、『Zoom集客の学校』受講生である、三辺さんと有水さんにインタビューをしながら、売れる商品パッケージについて考えていきましょう。

商品

どんな商品をおいくらの料金で販売していますか?

三辺さん:50代会社員の方を対象にオンライン起業のコンサルを10ヶ月の期間、60万円で販売しています。

有水さん:Canvaを使った集客とオンラインの起業コンサルを1年間のサポートを付け120万円で販売しています。

なぜ商品が売れない時があったのですか?

三辺さん:自分の商品とターゲットにする対象のお客様にズレがあったとき、そしてお客様の現状が解決できるような商品になっていなかったときは、売れませんでした。

有水さん:自分の売りたい商品を売ろうとしていて相手のことを根本的に理解できていないときだと思います。

久家:30年前、ホテルマンから独立した時に、自分が学んでいた潜在意識のトレーニングとか、目標達成の社会人教育教材を売っていました。

100万円の教材を1本売ったら20万円ぐらいの利益になる商品です。
歩合給でしたので売れないと0円です。

当時マンションのローン14万円を毎月払っていたので、売れなかったらどうやって払おうかと思っていました。
だから、営業を教えている会社のセミナーに行き、個別コンサルを受けました。

「久家さんは、なぜ売れないの?」

と聞かれたので、

  • 不景気だから
  • お金を持っていないから
  • 他の教材を買ったばかりだから

と、言い訳していました。

でも、そういう言い訳をする人で売れている人はいません。

コンサルの方に、「久家さん、完璧な商品なら売ってこられますか?」と言われたので、「完璧な商品って何ですか?」と尋ねたのです。

「例えば、300万円の金のロレックスだったら久家さんは売ってこられますか?」と言われて、「きっと売れると思います。」と答えたのですが、

「金のロレックスの腕時計を付けて銭湯にいけますか?」

「同窓会に行って、友達が金のロレックスつけてきて見せびらかしたらどう思いますか?」

と、また質問されました。

金のロレックスの時計を銭湯で付けるのは、似つかわしくないし、同窓会で金のロレックスつけてきて見せびらかしたら、嫌なやつに思われるだけですよね。

つまり、どんなに高価でお洒落で素晴らしい商品だとしても、場合によっては役に立たない、全く魅力がない時もあるのです。

完璧な商品はないという意味をわかっておく必要があると教えていただいたわけです。 

自分がどんなに良いと思った商品、例として良い教材だとしても、

  • 相手にとって本当に役に立つのか?

もしかすると相手は教材の話なんか聞きたくないかもしれません。

  • 押し売りになっていないか?

自分が学んで本当にいいものだと思っているかではなく、相手が何を求めて教材を探しているのか?を考える必要があります。

相手は、教材のノウハウや目標達成、潜在意識トレーニングが欲しいのではないのです。
欲しいもの、叶えたいものは、夢です。

つまり、相手が夢を叶える応援を、先に提供してあげたらいいのです。

例えば 30代の経営者の場合、

  • 売上目標を達成し利益をだしたい
  • スタッフにお金払ってさらに自分も豊かになりたい
  • 家族と幸せになりたい
  • セミリタイアしたい
  • 自信が持てるようになりたい
  • 自分を変えたい

50歳を過ぎた女性の場合

  • 子どもが独立して第2の人生、何をやったらいいのか分からない
  • もっと生きがいがあって人から喜ばれる仕事をしたい

相手は教材なんか必要としていないかも、しれません。

営業

『思い込み』で商品を押し売りしていませんか?

久家:自分の思い込みで売り込んでいませんか?

思い込みについて実験してみますね。

今から1分間、自分がはめている腕時計を見ないで紙に絵を描いてください。

時計は丸でしょうか、それとも四角でしょうか?
ローマ数字でしょうか?
針の長さは?
覚えている範囲で紙に書いてください。

時計をされてない方は、スマホでやってみましょう。

最初の画面には、どんなアプリが左から並んでいますか?
見ないで書いてください。

時計を書いた人は、実際に時計を見て間違っているところが何箇所あるか数えてください。
携帯・スマホの方はアプリを何箇所間違っているか?
うまく書けなくてもいいので何個間違えていたか書いてください。

久家:三辺さんは何箇所間違えましたか?

三辺さん:スマホでやってみたのですが20個ぐらい間違えました。

久家:有水さんは何個間違えましたか?

有水さん:5箇所間違えました。

久家:今度は目を閉じて、たった今見た時計が何時何分をさしていたか正確に言える人はいますか?

いませんね?
たった今見たはずなのに言えないなんて、おかしいですよね。

私たちは自分の思い込みでものを見て決めつけてしまっています。
自分では全く押し売りなんかしているつもりはないのですが、相手の気持ちなんかわかっていないのです。

押し売りしているってこういう意味なのです。

だからまず相手が本当に求めているのは何か?

例えば30代の男性だったら

  • このまま安定継続して売上が毎月上がるのか?
  • 将来が不安でメンタルに波がある
  • 自分に自信がない

教材を買うような人の中には、

  • やることが多すぎてこれ以上もうできない
  • 数字に弱い、細かい作業が多すぎる
  • 税金のことがわからない
  • いつ会社を法人にしたらいいかわからない
  • 法律を間違えて一発アウトにならないだろうか
  • 人が雇えない
  • 誹謗中傷される
  • ビジネスパートナーや顧客とのトラブル
  • 家庭が崩壊寸前
  • パートナーとは倦怠期
  • 子どもは反抗期
  • 離婚問題調停

様々な問題を抱えていたりします。
欲しいのは教材ではなく、悩みを解決する方法やアイデア、仕組み、サポートなのです。

相手が求めていることを理解し、それを相手が正当に手に入れられる人になることが先です。

そうして役に立つための商品を作っていく。

また、解決するセッションをやってあげたらいいですね。
月に1回、2回や週1回と無料のセミナーをやっていくと今度はお客様が別のお客様を紹介してくれるようになります。
いい内容を無料でやっていたら信頼が生まれたりします。

自分の商品ありきでビジネスを始めると売れません。

選択肢

同じような商品なのに「売れる人」と「売れない人」がいるのは、なぜか?

久家:例えば保険の営業で考えてみましょう。

保険営業は歩合制の場合が多いです。

自分の知り合いの名前を書き出してリストを作り、手当たり次第に会いに行って、「子どもさんが大きくなったよね、保険に入らないか?」と勧誘したとします。

小学校時代の友達から連絡が来て、久しぶりに会ったら保険を勧められた、、、2回目は会いづらくないですか?
保険を売られると思うから、次は会いたいと思わない。

このような営業をしていると、2年ぐらい経って保険が売れていないと給料がなくなって辞めていくしかないですよね。

押し売りになってしまうのです。

みなさんは、日本の保険会社の平均年収はいくらぐらいだと思いますか?
だいたい200万円台、月にすると20万円ぐらいです。

では三辺さん、外資系の保険会社の平均年収はどれぐらいだと思いますか?

三辺さん:600万円ぐらいかと思います。

久家:そうです。
おおよそ600万円ぐらいです。
中には、保険の営業で年収1億円の人もいます。

日本国内で売られている保険商品は、金融法という法律があるので、国内の保険会社でも外資系でも実はそんなに内容に差がありません。

商品の差はあまりないのに、年収1億円稼ぐ人と200万円しか稼げない人がいます。

この差は何だと思いますか?

年収1億円稼ぐ人は、毎週土日とか休日にどうしていると思いますか?
ソニー生命にいた方から教えてもらいました。

保険の営業で1億円取る人は、経営者やビジネスオーナー、土地持ちの人がお客さんの場合が多いので、だいたい土日は仕事を休んでいるそうです。
ですから、土日は釣りに行ったり、自己投資で勉強したり、家族との時間をとったりしてプライベートの時間を充実させているのです。

年収200万円の人たちに同じ質問をすると、「土日も仕事をやっていると思う」と答えます。
年収200万円の人と年収1億円の人の仕事に対するイメージは、焦点が全く違うのです。

次の質問も面白いのです。

年収200万円の保険の営業マンに「年収1億円以上の営業マンはどのようなことを考えて仕事をやっていると思いますか?」と尋ねたら

「1億円も稼ぐんだから自分の売上をどうやったら単価が高くできるかとか、どこに行ったら良いお客と会えるのかばかり考えていると思う」と答えました。

では実際、年収1億円以上の営業マンは、何を考えていたのか?

年収1億円以上取り続けている営業マンは、お客様を幸せにすることを考えていたのです。

例えば、土地を持っている大家さんが土地の活用方法で悩んでいるとしたら、解決策を考え、それによって利益が出たら保険に入ってもらう。

また、携帯ショップの販売店オーナーに保険を売る場合、保険に入ってもらうことより先に、お客様が携帯をどうやったらたくさん売れるだろうか?

携帯の売上が伸び悩んでいる問題を解決するために応援し、アイデアを出して、売ってあげたりしていたのです。

海外に進出しようとする企業オーナーの方へは、税務などをサポートし、海外進出が成功して利益が出たら保険に入ってもらう。

簡単に言うと、お客様に貢献することを考えて営業をしているのです。

  • 相手が求めていることを理解する。
  • 相手の方が手に入れられるように動く。

相手は保険という商品が欲しいのではなく、商品の先にあるものが欲しいのです。

  • 自分の身に何かあった時に家族を守りたい。
  • 残された子どもたちがお金に困らず教育を受けられて、幸せに暮らしてほしい。

集中するのは、自分の商品に恋することではなく、

『相手が求めていることを理解して、それを正当に手に入れられる人になる役に立つ』ことです。

まとめ

「プラスアルファの前進」とか「魔法」と言います。

“より質の良いサービスをより大量に積極的に提供する”と何倍にもなって返ってくるのです。

私が販売していた、潜在意識トレーニングの教材の中で印象的な話があります。

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イエスキリストが巡礼地に選んだヨルダン川。

ここには2つの湖があります。

1つは、塩だけで周りには植物も何も生えない、動物も住めない死の海になっています。

その下のもう1つは、ガリラヤ湖。

こちらは草木が生い茂る、自然豊かな湖です。

同じ水が流れ込んでいるのになぜ1箇所は死の海と呼ばれる湖で、もう1箇所は豊かな湖なのか?

死海の方は、水が入ったまま出て行かず溜め込んでしまい、濁っていました。

ガリラヤ湖は、出口があってきちんと水が流れていて、循環して常に新しい水が入ってきていたのです。

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人間も同じで溜め込んでいると淀んでしまいます。
人生で幸せに豊かになって健康になろうと思ったら、入ってきたら出すのです。

今日は「完璧な商品パッケージとは?」というテーマでお話しました。

初めから完璧な商品はないのです。
お客様とともに、一歩一歩作っていきましょう。