
Zoomミーティング中のチャットで、うっかり誤送信してしまったり、送った内容を削除したくなった経験はありませんか?
かつては一度送信したメッセージを取り消すことはできず、「残したくない内容がそのまま履歴に残ってしまう」という不便さがありました。
しかし、2022年11月のアップデート以降、Zoomのチャット機能は大きく進化し、送信後のメッセージ削除が可能になっています。
現在では、自分が送ったメッセージを消せるだけでなく、ホストが参加者のメッセージを削除することもでき、情報管理やトラブル防止の面でも重要な機能となっています。
本記事では、そんな「zoom チャット 削除」機能について、できるようになった背景から削除後の挙動・保存への影響・注意点まで、最新の情報をわかりやすく解説します。
「削除すると相手の画面からも消える?」「履歴に残る?」「保存ファイルにはどう反映される?」といった疑問をスッキリ解決しましょう。
Zoomチャットが削除できるようになった背景(2022年〜)
Zoomのチャット機能が「送信後に削除できる」ようになったのは、2022年11月のアップデート(バージョン5.12.6)が大きな転換点です。
それ以前は、誤送信したメッセージや、送ったあとで取り消したくなった内容も一度送信すると削除が不可能で、参加者全員の画面やチャット履歴に残ってしまう仕様でした。
この不便さは、多くのユーザーが課題として感じていたポイントでもありました。
特に以下のような場面では、削除できないことが大きなリスクになっていたのです。
- 誤って送信したメッセージを取り消したい
- 個人情報や機密情報を誤送信してしまった
- 不要な発言や誤解を招く表現を削除したい
こうしたユーザーの声を受けて、Zoomは2022年11月の大規模アップデートで、ミーティング内チャットの機能を大きく刷新されました。
また、「送信後の削除」が可能になっただけでなく、以下のような新しい機能も同時に追加されました。
- 引用返信機能:相手のメッセージを引用して返信できる
- リッチテキスト機能:太字・斜体・下線などの装飾が可能に
- スクリーンショット送信:画面を直接チャットに共有できる
- 画像プレビュー:送信した画像がプレビュー表示される
これらの新機能によって、Zoomチャットは以前よりも便利で使いやすいコミュニケーションツールへと進化しました。
なかでも「削除機能」は、誤送信への対応や情報の整理がしやすくなった点で、日常のミーティングでも安心して使える機能といえます。
📌Zoomミーティングチャットの基本的な使い方を確認したい方はこちらを参考にしてください。
Zoomチャット削除で「できること」と「できないこと」
ミーティングチャットに削除機能が追加されたことで、Zoomミーティング中のやり取りがぐっと柔軟になりました。
ただし、「どこまで削除できるのか」「削除するとどうなるのか」については、知っておくべきポイントがあります。
ここでは、ミーティングチャットに削除機能で、できること/できないことを整理して解説します。
チャット削除で「できる」範囲と内容
「チャット削除」で、できるようになった具体的な内容は次のとおりです。
「どこまで消せるのか」という点を、ここで一度確認しておきましょう。
- 自分が送ったメッセージのみを削除できる
誤送信や内容の取り消しが必要なときでも、送信後に削除可能です。
- ホストおよび、共同ホストは参加者のメッセージを削除可能
不適切な投稿や誤送信があった場合、ホストが削除してチャットの流れを整えられます。
- 削除したメッセージは画面から非表示になる
全参加者の画面から該当メッセージが消え、やり取りが見えなくなります。
チャット削除で「できないこと」と注意点
便利な削除機能ですが、「どんな場面でも自由に消せる」というわけではありません。
実際には次のような制限や注意点があるため、あらかじめ把握しておくことが大切です。
- 参加者は他人のメッセージを削除できない
自分が送信したメッセージのみ削除が可能で、他の参加者が送ったメッセージは削除できません。
自分以外のチャットメッセージの削除権限があるのはホストまたは共同ホストに限られます。
- 削除しても「送信した事実」は消えない
チャット欄の表示は消えても、相手がすでに読んでいる場合は記憶に、スクリーンショットなどには内容が残る可能性があります。
- チャット履歴保存はタイミング次第で残ってしまう
ミーティング終了時のチャット自動保存には残りませんが、削除前に手動保存された場合はその時点の内容が残ることがあります。
- チャット削除操作の痕跡は自分のタイムラインにのみ表示される
チャット削除後は、操作した人のタイムラインにのみ「あなたがメッセージを削除しました」と表示されます。
他の参加者のタイムラインには、自分および他の参加者の削除操作の痕跡は残りません。
- 一度削除したメッセージは元に戻すことはできない
削除操作後、メッセージの復元はできません。
Zoomミーティングチャット削除の基本手順
ここからは、実際にチャットを削除する基本的な手順を確認していきましょう。
Zoomのミーティングチャットを削除するには、まずホスト側でミーティングチャットの削除機能を有効化しておく必要があります。
ここでは、設定と削除操作の2つの手順を順に解説します。
ホスト側でチャット削除機能を有効にする
Zoomミーティングでチャットの削除機能を使うには、ホストが事前に「チャット削除」の設定を有効にしておく必要があります。
この設定がオフのままでは、チャットメッセージを送信後に削除することはできません。
《チャット削除機能を有効にする手順》
- Zoomウェブポータルにアクセスし、サインインする

- 左メニューの「設定」をクリックし、検索窓に「チャット」と入力する

- 「ミーティング チャットでのメッセージを削除することを参加者に許可する」という項目のトグルをON(青)にする

この設定が有効になっていると、自分が送信したメッセージを削除できるほか、ホストや共同ホストは参加者のメッセージを削除できるようになります。
💡補足:チャットの「編集」も許可しておくと便利!
誤字や脱字のみを修正できるように、ホストの設定でチャットの「編集」を許可にしておくと便利です。
設定項目は、「ミーティングチャットでのメッセージを編集することを参加者に許可する」、こちらをON(青)にしておきましょう。

Zoomミーティング中にチャットを削除する手順
ホストが事前に設定を有効化できていれば、参加者はミーティング中に送信したチャットメッセージを次の手順で削除できます。
《チャットメッセージの削除手順》
- 削除したいチャットメッセージにカーソルを合わせる
- チャットメッセージの右側、または下部の(…)をクリックし、「削除」をクリックする

- メッセージ確認し、再度「削除」をクリックする

- チャットメッセージの表示が削除され、「あなたがメッセージを削除しました」がタイムラインに表示される

この削除操作をおこなうことで、チャットメッセージは、自分の画面だけでなく他の参加者のチャット画面からも非表示になります。
削除とあわせて活用したいチャットの基本機能
Zoomのミーティングチャットは、単なるテキストメッセージの送受信にとどまらず、内容を整理して伝える・相手にわかりやすく届けるための機能が数多く備わっています。
チャット削除機能とあわせてこれらも活用することで、やり取りの質を大きく高めることができます。
文字の装飾(フォーマット)の使い方と活用ポイント
チャットのフォーマット機能を使うと、送信するメッセージをより見やすく、印象的に整えることができます。
重要なポイントを強調したり、話の区切りをわかりやすくすることで、ミーティング中の情報共有がスムーズになります。
メッセージ入力欄の下部にある「フォーマット」アイコンをクリックすると、装飾用のツールバーが表示され、次のような操作が可能です。
- 【B】太字
- 【/ 】斜体
- 【U】下線
- 【
S】取り消し線 - 【A】テキストの色、ハイライトの色
- 【AA】サイズ
- 【
】リンクを追加


【B】【/ 】【U】【S】4つを組み合わせる事もできます。
さらに、詳細メニューからは次のような整形機能も利用できます。
- 箇条書き・番号付きリスト:ポイントを整理して伝える
- インデント調整:階層構造をわかりやすく表現
- 引用符を挿入:他のメッセージを引用して文脈を共有する
- インラインコード:文章の中にファイル名やコマンドなど、短いコードを挿入して目立たせる機能
- コードブロック:プログラムコードなど、複数行にわたる長いコードを見やすく表示する機能
- 書式を消去:文字につけた太字や下線などを、すべて元に戻す機能


引用機能の使い方と活用シーン
やり取りが活発になると、「どの発言への返答か」がわかりにくくなる場面があります。そんなとき役立つのが引用機能です。
《引用の手順》
- 引用したいメッセージにカーソルを合わせ、(…)をクリックする
- 表示されたメニューから「引用」を選択クリックする

- 入力欄に淡い色の引用文が表示される
- メッセージを入力し、送信
をクリックする


入力欄に引用文が淡く表示されるため、文脈がひと目でわかります。
誰かの質問への回答を送るときや、以前の発言に補足したいときに活用すると、やり取りが整理され、読み返しやすくなります。
チャット送信時の操作と注意点
文字装飾や引用などの機能を使うと、メッセージをより分かりやすく伝えられますが、送信時の操作が通常と異なる点があるため注意が必要です。
思わぬ誤送信や「送れない」といったトラブルを防ぐためにも、次のポイントを押さえておきましょう。
次のポイントを押さえておきましょう。
- フォーマットがオフ
の状態:従来どおり Enterキーでメッセージが送信される
- フォーマットがオン(青に点灯
)の状態:Enterキーは改行になり、メッセージは送信されない
- フォーマットが有効なときに送信する場合:入力欄右側の送信
アイコンをクリックして送信します。

装飾機能を使うときは、Enterキーの動作が変わると覚えておくとよいですよ。
まとめ
Zoomのチャット機能は、ただメッセージを送り合うだけでなく、削除・装飾・引用などを活用することで、より使いやすく、伝わりやすいツールになります。
とくに「削除機能」は、誤って送信してしまったメッセージの整理や、不要な内容を消したいときに役立ちます
削除の範囲や保存への影響を理解しておけば、安心してチャットを活用できるでしょう。
また、文字の装飾や引用を組み合わせると、内容が整理されて見やすくなり、やり取りの質も高まります。
まずは一度、自分のミーティングでこれらの機能を試してみてください。
ちょっとした工夫で、コミュニケーションがずっとスムーズになります。
日々のミーティングで積極的に使いながら、自分に合った活用方法を見つけていきましょう。
【こちらもおすすめです】
📌Zoom機能のほとんどは、ミーティングを開催するホストの設定で使えるかどうかが決まります。
スムーズな運営のためにホストしておくべきミーティングチャットの設定、活用についてはこちらの記事を参考にしてください。
📌Zoomはどんどん進化しています。
最新アップデート情報を知りたい方はこちらを参考にしてください。